画像診断班

CT室のスタッフと

画像診断班は、CT・MRI・核医学を用いた非侵襲的検査を行っています。

CTは冠動脈の狭窄評価だけでなく、将来の心筋梗塞を予測しうるプラーク性状の評価にも用いています。また米国ハートフロー社との連携でCTを用いて虚血評価を行うことができる愛知県では数少ないFFR-CTの認定施設となっています。

さらに研究では、ソフトウェアを用いて、狭窄度やプラークボリューム、心臓周囲脂肪、冠動脈周囲脂肪の定量解析を用いて、薬物治療だけでなく心臓リハビリテーションがプラークに及ぼす効果や、脳卒中科との共同研究で頸動脈狭窄症患者における冠動脈疾患に関する前向き研究を行っています。また産学協同で機械学習を用いることで造影剤・被ばく量の減量や、特に石灰化病変やステント内など評価困難な部位の画質改善に取り組んでいます。臨床においては、CT画像は弁膜症に対するカテーテル治療やカテーテル・アブレーション治療のガイドとしても用いられ、循環器診療では欠くことのできない検査になっています。

放射線科医師や関連施設医師とのMRI合同カンファレンス

MRIは、シネMRI、T2強調画像、遅延造影MRI、T1マッピングなど様々な撮像方法で心筋梗塞後のバイアビリティ評価、心不全の予後評価、心筋症の診断が可能です。虚血性心疾患では、マルチモダリティを用いた前向き登録研究(インターベンション、エコー、心不全班との共同研究)を行っています。

他研究班医師を交えたサルコイドーシスカンファレンス

核医学は、SPECTによる血流・代謝・交感神経機能評価の他に、FDGを用いたPETにて心臓サルコイドーシス等の診断や虚血性心疾患の詳細な評価が可能となっています。現在愛知県で4施設に限定されているATTR型心アミロイドーシスに対するタファミジスメグルミンの認定施設となっており、前述のMRIに加えて99mTcピロリン酸を用いたSPECTにて積極的に確定診断・評価を行い、放射線部と連携して定量評価にも取り組んでいます。

また心筋脂肪酸代謝を日常臨床で評価するための唯一の検査であるBMIPP心筋SPECTを用いて、現状での定性的な評価を超える定量的な評価方法を検討しています。心臓サルコイドーシスは豊富な症例数を誇っており、詳細な後ろ向き研究に加え、機械学習を用いた新しい定量方法(医療科学部・放射線部との共同研究)や新しいバイオマーカー(バイオマーカー班との共同研究)を含めた前向き研究を積極的に行っています。