運動負荷の前後で心電図をとるテストです。不整脈や伝導障害が運動によってどう変化するのかの判断にも用いられますが、本来の目的は虚血性心疾患の早期発見、運動耐容能の判定です。負荷試験の方法としては、マスター2階段試験、自転車エルゴメーター、およびトレッドミル負荷試験などがあります。
1) マスター負荷試験
負荷試験の考案者のマスター博士は年齢、性別に応じた速度で階段の上り下りをすることで運動量を規定する運動負荷プログラムを作成しました。このなかには、1分半(シングル負荷)、3分間(ダブル負荷)、およびトリプル負荷(主に小児)などがあります。ダブル負荷の運動量は日常生活で起こる身体負荷に相当します。マスター負荷試験は通常の生活が可能かどうかのスクリーニング試験で。これで有意なST低下がみられる場合には狭心症が考えられます。マスター負荷試験は簡便でどこでも施行できますが、負荷中の心電図が記録できないので不整脈や、一過性の心筋虚血が発生しても見逃されます。事前に問診をし、狭心症が強く疑われる場合には、施行の是非を医師に相談します。
2) 自転車エルゴメータとトレッドミル負荷試験
あらかじめ心電図や血圧計を装着したうえで運動を行います。自転車エルゴメータは床に固定した自転車をこぎます。また、トレッドミル負荷試験はベルトコンベア-のような装置の上を早足で(時に全速力で)歩きます。安全性も診断精度もマスター負荷試験より優れています。